元気100倶楽部の会員は、医師、看護師等医療関係の職を目指す人々の育成のために、診察・看護のモデルとなる「VP」の活動を行っています。
「VP」とは、ボランティアペイシェント(Volunteer Patientの略)のことで、研修などの際に学生や研修医の問診を受ける患者役になるボランティアのことです。
《MEVの意義》
学生や研修医にとっては、
1.VPとの対話によりコミュニケーション力を高めることができる。医療機関で患者に接する前に、臨床と同じようにVPで実践し、指導を受けることで、患者と良好な関係を築く能力が向上する。
2.コミュニケーション能力の向上が、現場の良質な診療・看護につながる。
具体的には、
3.大人とのコミュニケーションを考える。
4.自分の会話や対応の傾向に気付く。
5.繰り返しの練習が可能で失敗が許される。
VPにとっては
1.若い人の役に立つ。学生・研修生に対話によるコミュニケーションを教える。
2.自分の生きがいになる。社会貢献だけでなく自己を高めることができる。
3.自分の健康に役立つ。健康状態を知ることができる。
具体的には、
4.若い人(学生・研修生)に患者の気持ちや触れることの大切さを伝える。
5.病気があれば、早く見つかる可能性がある。
6.医学・医療の知識を深め、もし重病になった時の対応方法も知る。
なども考えられます。
【VPってどうしたらなれるの?】
初めてのVPの方は、特別な研修を受けなくても結構です。説明会に参加していただいた後、自分の身体的所見、体のバイタルサイン、臨床的スキルなどを含め、VPとしての知識や技能も実践しながら学んでいきます。
【VPで大切なことは何ですか?】
評価です。
身体所見や診察の経験がない、または少ない研修医や学生等に対して、人を育てる温かな気持で接し、そのやりとりの中で起きた事実とそれによって感じたこと、心の変化などを伝えます。これをフィードバックと言います。こうして診察のスキルを教えてもらいよく考える過程で習熟していきます。医療・看護・介護を学ぶ者にとって、VPは大変有益であると思われます。そして実習が終ったあと、指導者が所見や診察法を評価し、改善点等を本人に理解させます。